SANEI MANUFACTURING Co. 「SAMOCA 35 III」
02 15, 2020Posted inサモカ

「サモカフレックス 35」というカメラを珍しさのあまり入手した時、
この「サモカ」という会社を知った。
創業者の坂田氏は、最小カメラ「ステッキー」を設計した方で、
「サモカ」のカメラには、随所に単純ではあるけれでも、
面白い工夫がされている。
この「サモカ 35 III」にも面白い機能があって、
シャッターセットボタンを押さないとシャッターが下りない仕組。
これは他のカメラでも、たまにある仕組み。
面白いのが、シャッターセットボタンの奥に突起物があって、
フィルムを巻くと、にゅーっと前方に出てくる。
シャッターセットボタンを押すと、突起物がセットボタンに押されて
奥に引っ込む。
そうすると、フィルムカウンターが次の数値に移動するのだ!
同時にシャッターも装填されていて、シャッターが切れる。
単純だけど、とても明快な動作で、とても好きなところの1つ♪
他のカメラよりも小ぶりで軽量。形はとても可愛らしい♪
使われている素材は、大衆向のカメラらしく良いとは言いがたい。
入手当時、写りもそれ程でもないだろなと思っていた。
周りでも、あまりイイ話を聞かなかった。
しかし、これがしっかりとした写りをしてくれる!
あがりの写真を見て、とても驚いた!
線はくっきりだけど、色が柔らかい。
そんな印象を受けた。
それで、ますます愛着が増した訳で♪
本日のファーストショット!
題名:「日光浴♪」

この辺りは、お年寄りのメッカで、
タイムスリップした様な、とても楽しい被写体が多い♪
テレビや雑誌でも、よく取り上げられているようだ。
おわ!狸の置物だ!
しかも、なぜか貝殻のネックレスをしているw
お腹を撫でてあげようと思ったけれど、
結構、人が多くて。。。人目を気にしてしまって断念。
怖い顔なのに貝殻のネックレス。面白いバランスだな。
題名:「狸の首飾り」

結構、暗がりだったのに、よくレンズが頑張ってくれている。
このショットは無理だろうと諦めていたけど、
古めかしい感じで、よく撮れている♪
とても嬉しかった☆
ボディーが小柄で、ボルシーの一回り大きいぐらい。
持ちにくそうなイメージだけど、
ボディーを両手で持ってあげると、しっくりくる。
ボルシーのように落っことしそうに感じる事がない。
全コマ見てみると、スロー撮影でもブレが少なかった。
難点は、距離ダイヤルは良いとして、露出ダイヤルの扱いにくさ。
距離ダイヤルを∞にすると、露出ダイヤルの摘まむ部分が
すーっと奥に引っ込んでいって、摘まみにくくなる。
ファインダーを覗きながら動作させる訳ではないので、
そう気にならなくなった。
観光地等で見かける、レトロなポスト。
ありそうな予感がしていたが、やはりここにもあったw
見かけると、いつも何故か撮ってしまう。
記念に一枚。
題名:「ポストくん」

黒の写実が強いのかな。
ポストの赤みは、とても柔らかいのだけど、
後の岩のゴツゴツ感はくっきり。
上り坂をぐんぐん登っていくと、立派な旧家が増えてくる。
剥落して、土が剥き出しになっている塀が見えてきた。
とても印象的だったのでいろんな角度から撮ってみる。
題名:「旧家の塀」

落書きで傷つけられた所とかが、よく写っている。
手前の煤けた部分の黒が、妙に強いな。
白黒で撮ったら、どんな感じになるんだろう?
ちょっと試してみたくなってきた
上の塀を撮った後、視線を感じて振り返ってみると、
そこに
「何してるの?」
って感じで、猫がずっと見つめていた。
おお!これはシャッターチャンスだと思って。
シャッタースピードを最速の100に上げて、
露出をあわせて、距離を目測であわせて。。。
していたら、猫がビクビクしてきた。
これはやばい!とファインダーを覗いて準備した。
まだじっとしている。今だ!
とシャッターを落とした瞬間、しゃーっと逃げ出した。
あ゛ー。だめかも。。。
案の定、猫が動いている。残念。
シャッター速度が、せめて200以上あれば!
このカメラで動く被写体は難しい。
心の中で、こんな声が聞こえてきた。
題名:「それでしたら、サモカ35のIIがおススメですよ」

今度、サモカ35 II でリベンジだ!猫ちゃん!
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No.4
SANEI MANUFACTURING Co.
SAMOCA 35 III
(1950's)
LENS:C.EZUMAR ANASTIGMAT 1:3.5 f=50mm
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